この事業は、一般社団法人 前田一歩園の助成金により行いました。
本年度の目玉イベント「親子deエゾシカを知ろうin道民の森」を、道民の森神居尻地区に於いて一泊で行いました。
総勢36名でご家族や親子でのご参加もいただき、盛りだくさんな内容でしたが、事故もなく無事に開催できました。
両日とも天候に恵まれ、エゾシカや森について、講演や体験を交えて学んでいただきました。
神居尻案内所に集合してイベントのスタートです。
はじめにエゾシカの生態や歴史、農業被害や森林被害等の現状と対策、ほかの野生動物も含め共存していくための提言などを、宮崎会員からお話いたしました。
みなさんで考えて頂けるきっかけになったと思います。
お勉強の後は森林探索です。
ボランティア森林ガイドの方々にお手伝いいただき、小グループに別れて探索しました。
森のお話しや樹木の特徴など、短い時間でしたが森の中に入って学んで体験していただきました。
アップダウンがあり大人でも少し大変なルートでしたが、小さなお子さんも無事踏破してました。
途中に在る推定樹齢450年のミズナラの大木は圧巻でした。
森林探索の後はシカ角加工です。
中学校の美術教師で自身でもボランティアでシカ角加工教室を開催している宮崎会員の指導の下、みなさん思い思いの発想でアクセサリーや小物を作りました。
複数作成された方もいて、楽しんでいただけたようです。
一休みした後は夕食の準備です。
渡辺会員の指導でエゾシカバーベキューとエゾシカカレーを作ります。
エゾシカのモモ肉ブロックを切り分けタレに付け込んで寝かせます。
野菜のカットとカレー作りは、子供達にもお手伝いをお願いしました。
屋外のバーベキューサイトでシカ肉を焼いて、みんなでいただきました。
大鍋で作ったカレーはあっという間に完食。
バーベキューもお腹一杯になるまで食べて頂きました。
初めてシカ肉を食べる方もいらっしゃいましたが、そのおいしさに驚かれていました。
食事の後はまったりと交流会です。
佐藤会員のカンテレ演奏でスタートです。
カンテレはフィンランドの民族楽器で、お琴に似ていて、とても優しい音色がします。
途中可愛い演奏者も加わり、癒されました。
次に興膳会員の絵本読みかたりです。
少し眠そうだった子供達も、真剣なまなざしで集中してました。
締めはカンテレとオカリナの合奏で、みんなで歌を歌ってお開きとなりました。
一夜明け本日も快晴です。
ラジオ体操で体をほぐし、エゾシカネットのオリジナル体操「エゾシカポルカ」を体験していただきました。
「エゾシカポルカ」は、佐藤会員が作曲とカンテレの演奏を担当し、指導員をしている広山会員による振り付けで、エゾシカたちの一年を表現したオリジナル体操です。
子供達にも楽しんでもらえました。
体操の後は朝食前の一仕事、森に入ってアカエゾマツの枝打ちです。
節のない良い原木にするには、余計な枝を小ぶりなうちに切らなければならいそうです。
今日はその作業を体験していただきます。
低いところに生えてる枝は子供たちの担当です。
注意事項やノコギリの使い方のレクチャーを受け、いざ森の中へ。
枝が伸びて腰をかがめないと入っていけなかった林が、みなさんの作業できれいに枝打ちされました。
帰り道で子供たちは、イタドリの茎笛に夢中になっていました。
なかなか音が出なくて苦労してましたが、最後は上手に吹けていました。
朝食を済ませ、「水源の森」に移動して植樹です。
元は牧場だった場所に植樹を行います。
何もしなくても自然と森になっていくのではと思っていましたが、そうではなく、何もしないと笹やイタドリが繁殖し、低いところに太陽の光が届かず幼木は育てないそうです。
山は木がないと水を溜めておく能力が低くなり、結果的に飲み水が枯渇したり、少しの雨でも土砂災害などの危険が増える事になるそうです。
今回植樹した木々が大きく育つのは何十年もかかりますが、未来の北海道の為に頑張っていただきました。
今回は当法人にとっても初めてとなる、宿泊を伴うイベントだったため、反省点も多々ありましたが、両日とも好天に恵まれけが人もなく、何よりも増してご参加いただいた方々におおむねご満足いただけたようでよかったです。
少しイベントを詰め込みすぎて、時間的に厳しいスケジュールになってしまいましたが、今回の経験を踏まえて次回も開催したいと思います。
ご参加いただいた皆様とご協力いただいた関係各位に感謝申し上げます。